憧れの太陽光発電 補助金

取引先を切り、仕事の方法を変えてもらわなければならないこともあるだろう。 いや慣習に変化を要することもある。
第一○は、対策に乗り出す価値があるか、である。 ビジネスの的をもっぱら金儲けと考えている実業人にとっては、飲み込みにくいことだ。
彼らの唯一の使命は、株主価値を最大化すること。 他社にしぶしぶ追従するのがせいぜいだ。
だがそれも、エコロジカルインテリジェンスによって社に繁栄がもたらされることに気付くまでである。 クレイナーが提示する疑問は、彼らのもっともな懐疑心に応えるものだ。
これら一○の質問とその回答は、戦略を定める価値についてのものだ。 問題は、フリードマン流に、事業の目的はつまるところ収益に尽きると考える態度である。

こうした考えのもとでは、環境対策も収益に影響しない限りならOKとなってしまう。 彼らにとって社会的責任など筋が通らず、事業の基本からの逸脱にすぎない。
だがそんな考え方は時代遅れになりつつある。 人々のエコロジカルインテリジェンスが商まるにつれて、対策に費用をかけても報われるようになっている。
市場の透明性が増せば、都二○○四年から二○○五年にかけて、インド南部のケララ州は、年間降水量が六○%も減るという深刻な課題に見舞われた。 収穫が落ちるにつれて、零細農民も相次いだ。
だがそんな農家の苦境をしり目に、プラチマダ村のコカ・コーラの瓶詰工場は水をふんだんに使い、かえって出荷姓を増やしてさえいた。 フル生産が続き、欽でトラック八五台分(一台当たりが一万本以上のコークを積んでいた)のコーラを出荷したのである。
この畢勉以前から、この工場に対しては水を使いすぎだという批判が寄せられていた。 二○○二年四月二I二には抗議デモが押し寄せ、それからの数年間、批判は絶えず寄せられている都合の悪いデータを無視することはますます危険になっていく。
消費者自身が知った上で、それに応じて行動するからである。 エコロジカルインテリジェンスの高い先見性ある企業は、予防的に行動するようになるだろう。
彼らは製品の健康への影群をいち早く知り、問題に火がつく前に対策に乗り出そうとするだろう。 そんな行動を、コスト要因などではなく、事業機会と考えるだろう。
こうした抗議を通じて、この工場は水不足とそれに対する大企業の無思慮の象徴になっていた。 インドのマスコミも、コークを企業の操業によって水不足が慢性化し、それによって無数のインド人が苦しんでいる現象の象徴のように扱った。
結局、地元の村の委員会とケララ州の裁判所の裁定によって、瓶詰工場は一七カ月の操業停止に追い込まれた。 インド中でコークの売上は急減。

コカ・コーラ側はこれに対し、瓶詰工場では深井戸によって帯水層から水をくみ上げており、地元農民が利用する地表部の水とは関係がないと反論した。 地元の農民が水不足に苦しむのは、瓶詰工場の操業のせいではないという弁明だった。
同社は、汲み上げる以上の水を帯水層に戻すと誓約し、実際に雨水を地下に戻すための装潰を設置した。 実は同社はそれに先駆けて、水の利用について調査を始めている。
二○○二年には、世界の真水の画一里とその逼迫が進行していること、帯水層が枯渇しつつあることの分析を始めていたのだ。 だがこうしたトップダウンの分析も、インドの村の瓶詰工場のような現場には、ほとんど影郷していなかった。
社内調査の結果、現場のマネジャーは自治体からの給水は単純に保証されているものと思っていたことがわかった。 彼らは水の出所を把握しておらず、当時の工場長が実際に水位の変化を気にしていても、本社からの支援は得られなかった。
だから同社の水管理はもっぱら排水処理や工場内の効率的な水利用に限られており、水の出所や地域全体の水状況は考慮の対象外だった。 同社の環境及び水資源担当副社長のジェフ・シーブライトが言うように、「工場の外を本当に気にするようになるまでには、寝ているところを叩き起こされるようなきっかけが必要でした」今でも清潔な水を安定的に利用することができず、そのために人々は、損なわれている。
それだけに、同社のような態度は長続きしない。 コカ・コーラ社では世界を二三地域に分けて管理しているが、その地域マネジャーに三○○項から成る質問票に回答させ、地域での水をめぐる問題の洗い出しに乗り出した。
こうして全社的に水問題への意識が高まり、普段は問題を話し合ったりする機会のない管理職の間で、問題意識の共右や議論が進んだ。 この時点で、シーブライトが認めるように、同社は水の循環系や水域についての専門知識を欠くことを脚党した。
そこでコカ・コーラは、世界自然保護基金(WWF)に救いを求めた。 WWFは長らくコカ・コーラからの寄付金を受けており、この要請に少しく動揺したが、中立を保ちながらも企業とのパートナーシップによって相乗効果が得られるものと判断した。
WWFでコカ・コーラのプロジェクトを担刈するスザンヌ・アップルは、コカ・コーラは最大の砂糖の買い手であり、アルミ缶、ガラス、茶、その他さまざまな物品の大口購入者でもあると指摘する。 「コカ・コーラのような会社と協力して彼らの購買行動を持続可能な方法に変えられれば、ものすごい影響があります」だが問題は水である。
より具体的には、製品作り、瓶の洗浄や処理などに使う水をいかに減らすかだ。 それまで一リットルのコーラを生産するために使っていた三リットル以上の水を、どうやって二リットル余りまで減らすか。

WWFでは、瓶詰工場の水使用だけではなく、原材料供給からコーラ製品のボトラーや流通段階における水使用まで視野を広げた。 その結果、サトウキビほど水を必要とする作物はないことがわかった。
一リットルのコーラを生産するために必要なサトウキビの栽培には、二○○リットル以上の水が必要なのだ。 コカ。
コーラ社は、自社の奪バリューチェーンに気づいた。 こうして一つの瓶詰工場の水問題が、全社的な水資源利用の問題へと拡大していった。
同社は水利用の目的とその並、使った水の回復速度までを洗いざらい調べる必要に迫られた。 シーブライトは「水や汚染は看過できません」と語っている。
こうしてコカ・コーラでは、サプライヤーまで含めて、どれだけの水を使っているかを考えるようになった。 門社もより大きなシステムの一環であると発想を転換することに他ならなかった。

さらにこうした発想の転換は、他社とも連携して、水資源の右効な利用をめぐって政治的影響力を行使できるようにすることにもつながった。 コカ・コーラは国連の協力も得て、企業に、社の水使用、サプライチェーン、水域の管理などについての透明性を高める動向に乗り出すよう、「CEOウォーター・マンデイト」連動を起こしたのだ。
参加企業は、水資源のより良い利用法を考え、実践し、節水や水の浄化などについて改善活動をしなければならない。 インドのような丘での水使用について検査し、継続的な改善がみられているかどうかを監視することも活動内容に含まれている。
プラチマダ瓶詰工場では、降雨を地下帯水層に戻すための高性能な装備を設置し、地下水の回復に努めた。 さらに近隣の村に井戸を掘り、そこにタンクローリー二台分の真水を運んで井戸を満たすようにもした。
世界的な事業展開上の水管理も見直した。

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